“We Love Ghana! We Love Kids!”

ーガーナの学校で、見たこと感じたこと・大好きな子どもたちと一緒にー

イベント概要

  • 語りべ:近藤徹子さん/宮本さちこさん(青年海外協力隊OG)
  • 日 時 :2009年6月13日(土)18:00-20:30(直接会場にいらしてください)
  • 会場:雑楽器カフェ ぱちか村

ガーナといえば、まずはチョコレートをイメージするはず。 だけどそんなイメージとは違うガーナの魅力を「学校」をテーマに、青年海外協力隊で派遣されたふたりの女性の体験を通して語ります。
現地の先生や子ども、保護者と泣いたり笑ったり怒ったり喧嘩したりしながら過ごした日々。 ひとりは、ひょんなことから小学6年生のクラスを一任することになった女性。教員経験ゼロ、反抗期まっさかりの生徒とぶつかり合いながら悩んだこと、発見したこと、楽しかった思い出を。 もうひとりは、ガーナ中央部の街で、近隣の小中学校を回り、エイズ教育や環境教育、生徒と一緒にゴミ回収をした、2年間の悲喜こもごもな思い出を。
思春期の心と体の変化、子どもたちに共通する悩みもありながら、紙芝居やゲーム、ロールプレイで遊んだ時間。大好きな子どもたちのこと、学校での生活の日々、そんなかけがえのない煌めく日々のことをお食事と軽いお酒をはさみつつ、語り合います。 

語りべプロフィール

近藤徹子
青年海外協力隊・短期派遣でガーナへ。現地NGOで代表秘書の傍ら、小学校で教えることに。

宮本さちこ
元看護師。協力隊2年間の滞在で、すっかり現地に溶け込み、おじちゃん・おばちゃんの人気者に。ガーナ食大好き。現在は、結婚準備に没頭中。

イベント報告

6月13日に近藤徹子さん、宮本佐知子さん(青年海外協力隊派遣)の語り部のもと開催したアフリカひろばVol.35「”We Love Ghana! We Love Kids!”ーガーナの学校で、見たこと感じたこと・大好きな子どもたちと一緒にー」の報告です。

参加者14名、スタッフ8名、合計22名となりました。語り部の近藤さんは短期派遣でガーナへ。現地NGOで代表秘書の傍ら、小学校で教えていました。宮本さんはエイズ対策隊員として2年間派遣で活動していて今年の1月に帰国したばかりです。

ガーナ料理のスライド

近藤さんは、現地での生活や学校での様子を写真やスライドを通じて語ってくれました。

「もともと村人たちは、いくつかの現地語を駆使しながら生活しているので、生徒も耳が良いのか、英語を話すのがとても上手でした。しかし理科や算数は苦手な子どもが多く、教えるのに苦労しました」

「わたしのクラスに、21才で小学校6年生をしている生徒がいました。その年で小学校に通い続けるのは大変だと思いますが、勉強をして高等教育を受けないと、単純労働から抜け出せないと感じているようです。懸命に勉学に励む姿にとても感銘を受けました」

「生徒たちはパソコンに興味津々。空腹や熱風吹き荒れる教室のせいで、集中力がいま一つの中、もう少し算数を頑張って、あとでパソコンの授業をしようね!といった具合に、勉強の意欲を高めるツールとしても活用していました」

「手紙だと届くまでに数週間かかるところ、Eメールだとすぐに届くことを知り、とても感動していました」

「コンピューターの授業は、小学校1年生から義務付けられていますが、あまり公立小学校では導入されていないようです。ネットカフェなどが、地方の町や村にもどんどん出現していますが、そういうところに就職するにも、基礎的なコンピューター技術が必要です。その技術を身につけるたには、コンピューター技術の整った私立校や、学費の高い職業訓練校、または高等教育まで進まなければ困難ではないかと感じました。結局は公立の小中学校を出るだけでは、ホワイトカラーの仕事には就けないのが現実だと思います」

「高校や職業訓練校に進学するにも、BECEというテストを受ける必要があり、難易度が高いうえに受験料も高いので、勉強しながら働かなければならないと生徒から聞きました。聞いた限りでは、わたしのいた村の平均所得と比較すると受験料が非常に高く、村人にとって、高等教育の壁は想像以上に高いと実感しました」

「村の子どもたちは、反抗期の生徒もいましたが、意地悪なところは全くなく、みんな助け合って生活していました」と、村に対する愛情いっぱいで語ってくれました。

クイズ式でわかりやすく解説

宮本さんは、ガーナ全体のことを語ってくれました。また冒頭ではクイズをしてくれました。

問1.「一妻多夫性の国はどこでしょうか?(1)ガーナ(2)フィリピン(3)ブータン」

正解は、ブータン。遊牧民族で家で女性がひとりのため、一妻多夫性の文化が作り上げられたそう。 財産などは女性が引き継ぐ権利があるそうです。すごく行ってみたいですね(笑)

問2.「アフリカで女性が一番美しいといわれている国はどこでしょうか?(1)エチオピア(2)ガーナ(3)ウガンダ」

正解は、エチオピア。スタイルがよく顔が小さいと聞きます。すこしアラブ系の血が入っているからでしょうか。ナイルを源流にしている国の女性は美しいといわれていますが、主観によります。男性も、小柄で顔も小さかったです。鼻筋がスッとしたアラブ系でした。

問3.「ガーナでは毛を剃ってはいけない?(1)イエス、絶対剃ってはいけない。(2)ノー、そんなことはない」

正解は、ノーでそんなことはない。ガーナでは女性も男性もワキも陰部もすべて剃るそうです。清潔好きで、剃ることでキレイにするという意識があるそうです。

「水汲みを子どもたちが毎朝毎晩行っています」

「学校が終わると水を近くの駅に売りに行っていました」

「ガーナは海に面しているので魚もよく入ってきます」

「チョコレートの原料、カカオ。茶色い実がたくさん入っていてそれを干して輸出したものが日本で食べているガーナチョコレートです。チョコレートの原料となる部分はすごく苦いです」

「みんな携帯電話が大好きです。講演会の講演者に携帯が鳴ったらそのひとが出るぐらい、携帯大好きです」

「日本と文化がちがうのは、赤ちゃんのお腹がすくと、街中でもお乳をあげていてその光景は日常茶飯事でした」

「性教育や感染性の授業を紙芝居などつかい、ほかのナースと授業をしていました」

「子どもたちはサッカーが大好きで、休み時間にも活発にサッカーをしていました」

「2007年にはガーナでアフリカンカップが行われていました。3位決定戦では、ガーナVSコートジボワールで、ガーナが勝ち、大変盛り上がっていました」

最後にシアバターを作っている映像を見せていただきました。
5、6人のガーナ人女性がウスのまわりで、原料を木の棒で突っつき合っています。
単純労働でありながら、皆楽しそうなのは、共同作業の面白さかもしれません。
日本の餅つきととても似ています。

軽食とドリンク、休憩を間にはさみつつ行われた今回のイベントは、和気あいあいの雰囲気に包まれ、ガーナの物語を堪能しました。

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