NPO法人アフリカ日本協議会(AJF:Africa Japan Forum)は、アフリカと日本の関係を、市民の交流と連帯という観点から考え実践してきました。アフリカの市民社会の声を国際会議の場に届け、アフリカのNGOとの連帯を強化し、在日アフリカンの方々との交流と支援を行うなど、多岐に渡る膨大な活動に取り組んできました。
AJF設立の経緯
1993年10月に東京で開催されたTICAD I(第1回アフリカ開発会議)を契機として、民間の人々の手で「アフリカシンポジウム」が開催され、アフリカの人々の地域自立への取り組みが報告されました。その時集まったメンバーが、今後のアフリカの開発を考え、行動するために設立しました。
>>『アフリカNOW』20号「アフリカ日本協議会って何だ?」(尾関葉子)
設立趣意書
AJFは、NPO法人として認証された。
この法人は、1994年3月19日に設立されたアフリカ日本協議会が追求してきた、アフリカの人々の地域自立の支援、アフリカの人々との対等なパートナーシップの構築、アフリカに関わる人々のネットワークの形成、アフリカ理解の促進とアフリカの自立支援のための改善案の提唱などの活動をさらに発展させ、より広範な社会的信頼関係を築くために、設立される。
この法人は、アフリカの政治的・経済的・社会的困難や環境破壊の危機を解決するためのアフリカの人々の自発的な取り組みへの支援と協力を通じて、アフリカの人々との対等なパートナーシップが構築されること、アフリカに関わる人々のネットワークの形成を通じて、アフリカに関わる様々な団体・個人の活動の強化とアフリカ理解が促進されること、アフリカに関わる調査・研究や情報発信、国際会議・セミナーなどへの参加や開催を通じて、アフリカの人々にも重大な影響をもたらす世界と日本の政治・経済・社会・生活のあり方を問い直し、改善案などを提唱することを目的とする。
2004年3月28日
特定非営利活動法人アフリカ日本協議会
沿革
1993年
10月 アフリカシンポジウム「アフリカは今~地域自立に立ち上がる人々」
10月 TICAD Ⅰ(第1回アフリカ開発会議)(東京)の会場で「市民提言書」を渡す
1994年
3月 アフリカシンポジウム実行委員会が母体になり、アフリカ日本協議会(AJF: Africa Japan Forum)設立。代表に吉田昌夫、事務局長に尾関葉子が就任。設立シンポジウム「今、アフリカの危機から立ち上がる」
アフリカ理解講座(1995年までに10回)
5月 南アフリカで調査
9月 ルワンダ国内緊急支援調査ミッション。ジェノサイド直後のルワンダに2名を派遣
10月 国際協力シンポジウム「新生南アフリカと私たち〜官民協力の可能性を探る」。9月にプレ企画(全4回を実施)
1995年
2月 国際協力シンポジウム「沙漠化と取り組む〜危機から立ち上がる人々」。1〜2月にプレ企画を実施(全6回)
11~12月 ジンバブエの生産協同組合・NGOなどを訪問
12月 「女性が変えるアフリカと日本」プレ企画を実施
1996年
1月 「女性が変えるアフリカと日本」。シンポジウム(東京)とスピーカーズツアー(国内5ヵ所)を実施
10月 エチオピアとセネガルで「食と環境 アフリカと日本の持続可能な地域発展を目指して」に向けた調査
11月 「食と環境 アフリカと日本の持続可能な地域発展を目指して」。セミナー(東京)とスピーカーズツアー(日本国内8ヵ所)
1997年
8-9月 ザンビアとジンバブウェで「アフリカの環境保全におけるネットワーク調査」
11月 TICAD Ⅱ準備会合(東京)に日本のNGOの提言書を提出
12月-1998年1月 「セネガルとチャドでアフリカの環境保全におけるネットワーク調査」
1998年
AJFビジョン99
10月 TICAD Ⅱ に向けて国際シンポジウム「NGOによるアフリカ開発へのヴィジョンと提言」(大阪、主催:ACT Ⅱ)
10月 TICAD Ⅱ(東京)にアフリカと日本のNGOの提言書を提出
1999年
ワーキンググループ体制の開始
AJFビジョン2000
2-3月 スタディツアー・ワーキンググループによるセネガル草の根スタディツアー(企画:スタディツアー・ワーキンググループ)。2002年までにセネガル(2回)、ケニア、ブルキナファソ、ガンビアでスタディツアーを実施
4月 「AJF交流の場づくり」第1回(主催:交流の場づくりワーキンググループ)。2003年までに約30回実施
2000年
3月 事務局長に斉藤龍一郎が就任
7月 G8沖縄サミット。Jubilee2000沖縄国際会議に参加
8ー10月 外務省が主催するNGO研究会(主催:外務省)に参加
2001年
食料安全保障研究会と感染症研究会が活動を開始
11月 AJF食料安全保障研究会公開講座を開始
12月 TICAD Ⅲ 閣僚会合(東京)に参加。日本とアフリカのNGOの提言書を発表
2002年
6月 代表に林達雄が就任
7月 AJFが事務局を担い、保健分野NGO研究会のセミナーを開始
9月 ジョハネスバーグ・サミット(持続可能な開発に関する世界首脳会議)に参加
11月 「地球規模のエイズ問題について考える10日間」(主催:保健分野NGO研究会)
2003年
TICAD Ⅲに向けてACT2003発足
2月 AJF集中討論合宿「TICAD Ⅲ に向けて何をするのか」
3月 TICAD Ⅲ 準備会合(エチオピア・アジスアベバ)に参加
8月 「エイズとともに生きる アフリカの人々と共に過ごす1週間」(主催:保健分野NGO研究会)
8月 シンポジウム「アフリカのNGOがやってくる!」(主催:ACT2003)
9月 公開討論会「市民社会はアフリカ開発にどのように貢献することができるのか」
9-10月 TICAD Ⅲ (東京)
2004年
3月 特定非営利活動法人(NPO法人)化のための会員総会。年内にNPO法人格を取得
7月 TICAD市民社会フォーラム(TCSF)設立シンポジウム
12月 AJF10周年記念パーティ
2005年
「ほっとけない世界のまずしさ」キャンペーンに参加
4月 シンポジウム「国連ミレニアム開発目標達成をめざして~アフリカの人々は飢えにどう立ち向かおうとしているのか」(FAO、PRIMEと共催)
6月 シンポジウム「2005年どうする日本〜アフリカとの関わり」
7月 「トーゴは今」(ACEと共催)
9月 「アフリカひろば」を開始。最初の企画は「在日アフリカンの話」シリーズ。2009年までに約40回実施
12月 「ほっとけない アフリカの子ども兵」(ACEと共催)
2006年
1月 アフリカンキッズクラブ第1回目イベントを開催。2014年までに32回のイベントを実施、現在も続く
6月 連続セミナー「NGOから学ぶ!アフリカで活動するNGOのマネージメント」第1回(全6回)
10月 南アフリカ・エイズ市民会議(ジョハネスバーク)に参加
11月 シンポジウム「HIV/エイズ新規予防・医療技術開発の重要性~地球規模の取り組みのために」
2007年
3月 シンポジ ウム 「ガーナ独立から半世紀: 今考える、 アフリカのこれまでとこれから 」
10月 ウガンダの紛争を考えるイベント GULU WALK「アフリカの平和のためにふみだそう」
10月 シンポジウム「市民が求めるアフリカ開発とは〜国連ミレニアム開発目標のためにTICADができること」/主催:TNnet(TICAD Ⅳ NGOネットワーク)
11月 外務省NGO研究会シンポジウム「世界エイズ・結核・マラリア対策基金〜三大感染症克服に向けた新たな官・民・市民社会パートナーシップの挑戦」
11月 南アフリカ座談会〜アフリカの大地に生きる二人の女性が語る」を開催(TAAA・JVCと共催)
12月 外務省NGO研究会シンポジウム「グローバル化時代の国際保健NGO〜何を改革し、何を守るべきか」
2008年
1月 冊子『アフリカの食料安全保障を考える』刊行
3月 TICAD Ⅳ閣僚級会合(ガボン・リーブルビル)。アフリカ市民社会準備会議を実施
4月 「検証・TICAD」
5月 TICAD Ⅳ(横浜)。People’s TICAD「みんなも参加できるアフリカ開発会議」(主催:TNnet)
7月 連続公開セミナー「食料価格高騰がアフリカ諸国に及ぼす影響」第1回(HFW・JVC・PRIMEと共催)。2011年まで毎年4、5回開催
7月 G8北海道・洞爺湖サミット関連イベント(札幌)
2009年
1月 「第2回 関西からアフリカのエイズ問題を考える〜HIV陽性者とともに生きる社会のために」(アフリックアフリカ、京都府国際センターと共催)
3月 「在日アフリカ人コミュニティとの共生を考える」会員集会
6月 「動く→動かす」(GCAP Japan)設立記念シンポジウム。AJFが事務局を担い、2017年3月に解散
10月 STAND UP TAKE ACTION 2009。2006年が第1回目、2015年まで続く
11月 在日アフリカ人コミュニティ対象の健康相談会を実施
2010年
3-4月 連続セミナー「アフリカの自然環境保全と日本人の伝統的自然観」、学習会「コンゴにおける野生動物と地域社会」
6月 公開座談会「私にとっての南アフリカ」
9月 シンポジウム「グローバル・エイズ危機は終わっていない〜エイズ・結核・マラリアと闘う世界基金に資金を 市民社会の取り組み」
9月 公開インタビュー 「亀井伸孝『森の小さな〈ハンター〉たち』を手がかりに『アフリカ子ども学』」
9月 「どっちが深刻 日本の貧困 世界の貧困〜犠牲の累進性を超えられるか」(共催:「動く→動かす」、反貧困ネットワーク)
2011年
2月 アフリカ市民評議会(CCfA)運営委員会立ち上げ会合。世界社会フォーラム(WSF)でワークショップを実施(セネガル・ダカール)
5月 ダカールで開かれたTICAD Ⅳ 閣僚級フォローアップ会合にアフリカ市民社会代表と共に参加
6月 シンポジウム「東日本大震災被災者支援とアフリカ支援をつなぐ」
8月 外務省NGO研究会「MDGsと保健」
10月 石巻国際まつり。石巻国際まつり東京集会「世界からスタンドアップ」(主催:動く→動かす)
2012年
2月 TICAD Ⅴ 市民社会シンポジウム「動け、動かせ TICAD Ⅴ〜アフリカ、日本、そして地球の未来に向けて」(「動く→動かす」と共催)
5月 連続公開セミナー「食べものの危機を考える」(HFW、JVC、PRIMEと共催)。「飢餓を考えるヒント」からセミナー名称を変更し、2018年まで毎年数回のセミナーを開催
7月 在日アフリカ人家族の生活を考える会「新・在留管理制度が始まるとどうなるの?〜弁護士との相談会」
8月 アフリカンキッズクラブお泊まり会(東京奥多摩・川井キャンプ場)。2018年まで毎年サマーキャンプを実施
12月 シンポジウム「アフリカの農業と農民のエンパワーメントを考える」(主催:FAO、横浜市とAJFとの共催)
2013年
2月 シンポジウム「市民が望むアフリカとTICADの明日〜アフリカと日本の新たな関係づくりを目指して」(TICAD V NGOコンタクトグループと共催)
3月 「アフリカ熱帯林の環境保全と日本をつなぐ生物多様性保全の教育・普及活動」事業報告会
5月 TICAD V直前国際シンポジウム「今アフリカ農村で何が起きているのか? 日本・ブラジル・モザンビーク三角協力による熱帯サバンナ農業開発(プロサバンナ)を考える」
5-6 TICAD V (横浜)。TICAD前夜祭。サイドイベントを実施。「TICADへの市民社会参画の拡大」(共催:TICAD V NGOコンタクトグループ、CCfA)。「食料をめぐる世界の動きとアフリカの食料安全保障」(JVC、Oxfam Japan、WE21と共催)
10月 緊急シンポジウム「エイズ・結核・マラリアは克服できる〜世界基金と日本の貢献」(日本リザルツと共催)
2014年
3月 市民ネットワーク for TICAD(Afri-Can)設立。AJFが事務局を担う
6月 代表に津山直子が就任
7月~2015年3月 外務省NGO研究会連続セミナー「UHCとNGO」。フィリピン現地調査などを実施
8月 TALK FOR AFRICA〜コンゴ共和国で森と動物を守る人たちの活動
10月 緊急報告会「エボラ出血熱に立ち向かうナイジェリア」
10月 「日本のODAによるモザンビークの農業開発事業『プロサバンナ』に関する現地調査報告と提言〜合意から5年、現地で何が起きているのか?」(JVC、Oxfam Japanなどと共催)
2015年
1月~2月 「ポスト2015 環境・開発連続勉強会・セミナー」(動く→動かす、JANICなどと共催)
3月 AJF 20周年記念特別企画 「Non Super Global !?:斉藤事務局長が語るアフリカと世界と自分がつながる仕組み」
5月 ’CHILDREN’s Day Celebration’ (主催:Nigeria Union関東支部)にアフリカンキッズクラブが参加。以後、定期的に参加
8月~2016年2月 AJF/Afri-Can「アフリカの魅力を知る」連続セミナー(全4回)
10月 国際保健ワークショップ「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジと三大感染症対策のシナジーを求めて」
2016年
1-2月 「アフリカの魅力を知るセミナー」(全4回)(Afri-Canと共催)
3月 みんなのTICADフォーラム
5月 G7市民の伊勢志摩サミット。オープニング、アフリカ分科会、SDGs分科会、国際メディアセンターなどで活動
8月 TICAD VI (ケニア・ナイロビ)。サイドイベントを実施
9月 TICAD VI市民社会報告シンポジウム「日本とアフリカの新たな歴史の始まり〜TICAD Vを超えて」(主催:Afri-Can)
10月 事務局長に横田雅史が就任
11月 SDGs市民社会ネットワーク発足記念シンポジウム ’Future 2030 in Japan’
11月 「日本が推進する経済開発モデルと人びとの暮らしへの影響〜SDGs時代におけるアフリカ小農の視点から」。「モザンビークから農民リーダー来日!〜奪われる土地・権利」(モザンビーク開発を考える市民の会などと共催)
2017年
2月 「次のTICADは2年後〜TICADⅥの約束にどう取り組み、TICADⅦにどうつなげる」(共催:Afri-Can、横浜NGO連絡会)
2月 アフリカからやって来た障害者〜日本、そしてアフリカの障害者を取り巻く環境について」(JVCと共催)
4月 FAO資料を読む学習会第1回。2019年まで定期的に学習会を実施
6月 日韓とアフリカをつなぐ交流会」
8月 TICAD Ⅵフォローアップ閣僚級会合(モザンビーク・マプト)。サイドイベントを実施
10月 セミナー「ケニアの現場からみたSDGs」(HANDS・SDGsジャパンと共催)
11月 第1回アフリカ健康フォーラム「アフリカ健康創造〜エイズ・エボラ・多くの悲しみを乗り越えて」(東京女子医大と共催)。2019年までに5回開催
12月 ナショナルジオグラフィック製作映画「地球が壊れる前に」上映会(渋谷)
2018年
2月 「アフリカの今〜1年後のTICADに向けて」(主催:Afri-Can)
3月 勉強会「生物多様性保全を考える集い〜世界の中の日本と動物園の課題」
5月 西サハラ問題の第一人者、カルロス・ルイス=ミゲル教授と西サハラの現状と展望を考える内部勉強会」
10月 TICAD閣僚会合(横浜)。サイドイベントを実施 ‘Aspiration for TICAD7 by African and Japanese Civil Society’(共催:Afri-Can、CCfA)。提言書を発表
11月 「エイズ・結核・マラリアの終息に向けた新たな取り組み~グローバルファンドと市民社会の対話」(グローバルファンド日本委員会と共催)
11月 モザンビーク・ブラジル・日本3カ国民衆会議(主催:実行委員会。AJFも参加)
2019年
2月 「TICADタウンミーティング」(主催:Afri-Can)
7月 西サハラセミナー「現地取材報告とTICAD(アフリカ開発会議)における『西サハラ問題』」開催
7月 アフリカンユースミートアップを実施。以後、3ヵ月に1回程度の開催
8月 TICAD Ⅶ (横浜)。サイドイベントを実施。「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジに不可欠な柱」、「アフリカの農民の声を聴こう(気候変動と家族農業)AJF共催(主催:アーユス仏教国際協力ネットワーク、共催:AJF)「市民社会が提案するアフリカの紛争解決と平和構築」(主催:Afri-Can)
11月 在日アフリカ人と共に生きる勉強会・交流会第1回「アフリカの暮らし・文化、日本で共にいきる」。2020年2月までに全4回