米国の“コロナ・ワクチン知財免除”で世界はどう動く!?
―EU各国の反応と市民社会の運動の最新情勢!―
日時:2021年5月28日(金)19:00~21:00
ZOOMによるウェビナー
お申込み・詳細URL:https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_pohinjuyQXW2Z2RegXW9zw
主催:「新型コロナに対する公正な医療アクセスをすべての人に!」連絡会
5月5日、米国バイデン政権は、新型コロナウイルスのワクチンに関して、知的財産権の免除を支持する声明を発表しました。そもそもこの提案は、2020年10月に世界貿易機関(WTO)にて南アフリカとインドが提起したもので、現時点で100ヵ国以上が賛成。国際市民社会も粘り強い運動を続けてきました。
この提案は、欧米の巨大製薬企業が握ってきた知的財産の独占権を一時的に緩和することで、世界のワクチンや医療用品、検査キットなどの製造・供給能力を飛躍的に高めようとするものです。コロナ危機に際して世界全体で公衆衛生の確保をめざそうという途上国・国際市民社会からの提案に、米国が賛成したという意味で画期的な判断です。
しかしながら、164ヵ国のWTO加盟国すべてが提案に合意しなければ、今後テキストベースの交渉には進みません。米国の「賛成」表明の後も、EU、日本、オーストラリア、スイス、ノルウェー、カナダ、ブラジル等は引き続き「反対」の立場です。特に、巨大製薬企業を抱えるEUが提案に賛成するかどうかが大きな焦点となっています。フランスのマクロン大統領は米国に賛意を表す一方、ドイツのメルケル首相は「知財重視で免除には反対」の立場を取るなど、足並みはそろっていません。
今回は、すべての人への公正な医療アクセスを実現するため活発に活動してきたEU市民社会の運動現場からゲストを招きます。EU各国・英国の主張や欧州委員会における議論、製薬企業の動向、そして市民社会の運動について、最新情勢をじっくりお話いただきます。
【プログラム】
スピーカー:オリビエ・フーデマンさん
ベルギー・ブリュッセルに拠点を置くEU政策監視NGO「Corporate Europe Observatory(CEO)」(コーポレート・ヨーロッパ・オブザーバトリー)の設立者。リサーチャー、キャンペーンコーディネーター
※逐次通訳あり
「連絡会」メンバーによる最新情勢報告と議論
宇井志緒利(世界民衆保健運動(PHM)日本代表幹事)
内田聖子(NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)代表理事)
稲場雅紀(NPO法人アフリカ日本協議会国際保健ディレクター)
金杉詩子(国境なき医師団日本)
林かぐみ((公財)アジア保健研修所(AHI)事務局長)
廣内かおり(NPO法人アフリカ日本協議会)
*コメント:岸本聡子さん(トランスナショナル研究所」(TNI)経済的公正プログラム、オルタナティブ公共政策プロジェクト研究員)
日本政府への要請書 賛同募集中!!
現在「連絡会」では日本政府に対する「知財免除に賛成を!」要請書への賛同団体を募集中です。ウェビナー当日はこの件のご報告もいたします。ご賛同いただける団体は下記からお願いいたします。
https://ajf.gr.jp/waiver_request_for_goj/
「新型コロナに対する公正な医療アクセスをすべての人に!」連絡会
連絡先:(特活)アフリカ日本協議会 東京都台東区東上野1-20-6丸幸ビル3F
担当:稲場雅紀、廣内かおり
TEL:03-3834-6902 E-mail: ajf.globalhealth@gmail.com
※本連絡会は、COVID-19パンデミック下において、途上国・新興国への新規医薬品・新規技術の公正・平等なアクセスをグローバルに保障していくことを目的に政策提言を行う市民社会団体の連絡会として設立されました。詳細はウェブサイトをご覧ください。
https://ajf.gr.jp/covid-19/network-covid19/
【連絡会の呼びかけ(五十音順)】
(特活)アジア太平洋資料センター(PARC)代表理事 内田聖子
(公財)アジア保健研修所(AHI) 事務局長 林かぐみ
(特活)アフリカ日本協議会 共同代表理事 津山直子・玉井隆、国際保健ディレクター 稲場雅紀
(特活)国境なき医師団日本 会長 久留宮隆
(特活)シェア国際保健協力市民の会 共同代表 本田徹、仲佐保
世界民衆保健運動(People’s Health Movement) 日本代表幹事 宇井志緒利
(公社)日本キリスト教海外医療協力会 会長 畑野研太郎