オヤジが語るアフリカと国際協力

ブルキナの名物オヤジと呼ばれたい!

イベント概要

  • 日 時:2007年5月26日(土)14:00~16:30
  • 講 師:飯田勉さん
  • 場 所:JICA地球ひろば セミナールーム302(渋谷区広尾4-2-24)

「国際協力って敷居が高くて…」「わたしはなんの技術もないし…」「国際協力って若い人がやるものでしょ?」みなさん、そう思い込んでいませんか?いえいえ、それは違います。技術や若さよりも、人生経験豊富で知恵があり、何があっても臨機応変に対応できるしなやかさ、それこそ国際協力が必要としている力なのです。知恵と経験を頼りに、語学もプロジェクト経験もゼロ・裸一貫のオヤジが、50歳にして一大決心。国際協力分野を志したその経緯、初めてアフリカの地を踏み、NGO活動に飛び込んだ経験など、オヤジならではの視点でアフリカや国際協力についてじっくりお話します!
飯田勉さんは美容師。50歳にしてNGO日本ブルキナファソ友好協会の駐在員として3年間、西アフリカ・ブルキナファソで活動しました。飯田さんが関わったプロジェクトは、ネリカ米栽培、井戸の掘削、診療所の建設と、どれも初めてのことばかり。日本人がたった一人で、フランス語の本を片手に悪戦苦闘。何度も戻ろうと思った1年目を経て、毎日がどんどん楽しくなり、派遣終了後はとうとう自分でプロジェクトを立ち上げました。現在は、ブルキナでのエイズ遺児の施設建設に、全人生を注ぐ充実した毎日です。
アフリカに興味がある方だけではなく、国際協力に興味はあるけど敷居が高そうで躊躇している方、また残りの人生を国際協力に費やそうと思っている中高年の方にもお勧めの企画です。

講師プロフィール

飯田勉さん
美容師。高校卒業後、美容学校を経て美容師の道へ。27歳に独立して自店を開き、茨城と千葉に4店舗を構える美容院を経営。同時に青年会議所でまちづくりに励み、ボランティア活動の大切さを実感。49歳で仕事を辞め、日本ブルキナファソ友好協会の現地派遣員としてアフリカへ。3年を経て帰国。1ヵ月も経たない間にブルキナファソに戻り、エイズ遺児のための施設建設に奔走中。日本とブルキナファソを往復する日々。

イベント報告

飯田勉さんは、日本ブルキナファソ友好協会の駐在員として2003年から3年間、西アフリカ・ブルキナファソで活動されていました。そして現在は「ブルキナファソ竹の子の家」というご自身のプロジェクトを立ち上げられています。49歳にして初めて国際協力の世界に飛び込んだという飯田さんのご職業は、なんと美容師。そんな飯田さんに対談形式で、日本での決心からアフリカでの活動経験、今後の活動展望まで、盛りだくさんのお話をしていただきました。参加者は21名(お客様16名、ボランティア6名)でした。

対談は、飯田さんがアフリカに行こうと考えたきっかけから始まり、日本ブルキナファソ友好協会との出会い、ブルキナファソに行くことになったときのご家族の反応、そしてアフリカ大陸に初めて降り立ったときの感想や現地での生活・プロジェクト、今後のプロジェクトについてなど多岐に渡りました。途中、現地での写真の説明なども入り、写真から飯田さんが現地で活動されている姿がありありと想像できました。大勢の前で話をするのは初めてとのことでしたが、ときにユーモアを交えて、ときに少し考え込んでから真剣にお話される様子から、飯田さんの素敵な人柄が伝わってきました。さすが美容師、人を惹きつける話し方を心得ていらっしゃるようでした。

対談全体を通しては、飯田さんのブルキナファソやご自身のプロジェクトに対する想いが伝わってきましたが、とりわけ次の言葉が印象的でした。
「植民地の歴史から援助を受けることに慣れていて、ブルキナファソの人々からは自分たちで国をよくしようという気概があまり感じられない部分もある。でも子どもたちにはそうあって欲しくない。子どもが大人になったとき、今の大人とは違う大人になって欲しい。自分たちでやろうという気持ちをもってもらいたい。だから子どもたちから変えるために、竹の子の家を作った」

その後休憩を挟んで質疑応答が行われ、「竹の子の家」について、ブルキナファソにおけるエイズ問題について、政府やNGOの援助のあり方についてなどの質問が出されました。まとめとして最後に今後の展望をお話しいただき、終了となりました。

最後にアンケートに寄せられた感想や、講師へのメッセージをご紹介します。

    • 子ども達にアイデンティティを育てたい、というお話に感動しました。大人達に植民地政策の後遺症が強くあることを再認識しました。(女性)
    • 海外での協力は、若いから出来ることと思っていましたが、苦労ありながらも確信と夢を持って活躍されている話に、自分でも今からでも何かできるのではと勇気づけられました。ありがとうございました。(40代男性)
    • とても面白かったです。自分も、会社を退職し、現地活動の道に進みたいと考えているのですが、数々のお言葉に勇気と気づきを頂けました。益々の発展に期待しています。(30代女性)

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