ガーナ緑化への取り組み

イベント概要

  • 日時:2005年12月17日(土)14:30~16:30(14:00開場)
  • 講師:オンウォナ・アジマン・スィアウ氏
  • 場所:東中野地域センター1階洋室1号

講師プロフィール

オンウォナ・アジマン・スィアウ氏
1963年ガーナに生まれる。1989年に国立クマシ科学技術大学工学部農業工学科卒業。1990年から名古屋大学大学院農学研究科に在籍し、1995年に博士課程を修了。1997年から岐阜大学応用生物科学部助教授として赴任し、「木質系リサイクルボード」の研究・開発に取り組んでいる。2004年には故郷ガーナでの緑化事業に、このボードを応用することを考えつき、ガーナ大学の協力で首都アクラ市郊外のサバンナで実験を行った。

イベント報告

12月17日(土)に東中野地域センター行われたアフリカひろばvol.4『ガーナ緑化への取り組み』の報告です。 講師はオンウォナ・アジマン・スィアウさんでした。

岐阜大学で研究されている、間伐材や農業廃物などその地域でとれる材料で作ることができ、吸水性や保湿性に優れているリサイクルボードを紹介されました。 材料やその作り方、用途(建設用と苗木の間に敷くものがある)を実際のボードを見せながら説明。日本国内でのボードの活用例にも触れながら、今年の愛知万 博でも世界環境技術100選に選ばれたことなども紹介されました。その後、ガーナにおけるサバンナの拡大、本格的に砂漠化が進んでいる北部ではなく、 Transition Areaと呼ばれる砂漠の前段階のサバンナ地帯でのリサイクルボード普及を試みたいとお話されました。

その後、在日アフリカンとしての話から、アフリカの人々は一般に多くの音(言語)のなかで育つので、ことばは勉強として覚えるのではなく、聞いて覚え、外 国語を会話力を習得するのは非常に早いという話や、日本とガーナの比較に関して、自殺率について触れ、ガーナの伝統的価値観やことわざによって、自殺が防 がれているというお話しをされました。

交流会での「ガーナについて……という風にひとくくりに語ることは嘘になるかもしれない。国単位というよりも民族間で社会背景が違うアフリカは非常に多 種多様な場所」とのコメントが印象的でした。
参加者数は会員8人、非会員が14人でした。参加者のみなさんからいただいたコ メントを紹介します。

  • ・10代女性:よく日本とアフリカは関係が薄いという意見を聞くが、今日の講演を聴いて、遠いからこそできることがあるかもしれないということに気づいた。
    ・20代女性:砂漠化の問題はさまざまな面からアプローチをしないといけないので、非常によい活動をなさっていると思います。今後の研究が楽しみです。
    ・20代男性:バイオマスボードの持つ新しい可能性についてよくわかりました。やはりあとはコストの問題をどう工夫するかだと思います。

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