【共催企画】西サハラ講演会 米国の北アフリカ専門家が語る

西サハラ講演 米国の北アフリカ専門家が語る

なぜ、西サハラの非植民地化は進まないのか?
国際政治とサハラーウィの抵抗戦略

スピーカー:ジェイコブ・マンディさん
(米ニューヨーク州、コルゲート大学准教授)
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◎日時:2019年10月31日(木)19:00-20:30(18:30開場)
◎場所:四谷地域センター11階集室2
(東京都新宿区内藤町87番地 四谷区民センター11F)
最寄り駅は丸の内線新宿御苑前駅で、新宿御苑大木戸門の横。
アクセス:http://ycc.tokyo/about.html
◎言語:講演は英語で行われ、日本語の通訳が付きます。
◎資料代:500円
◎主催・問合せ:西サハラ友のnstomonokai@icloud.com
        https://www.facebook.com/friendsofWSjapan/
◎後援・NPO法人 アフリカ日本協議(AJF)
◎参加登録:できるだけ、以下の登録フォームから参加をご登録下さい。
登録フォーム https://bit.ly/2oItUPm
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★西サハラとは?

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 西アフリカにある小さな国でスペインの植民地でした。1975年、国連監督下で植民地を脱し、独立への道を歩み始めました。しかし、隣国のモロッコが侵攻し、その領土の大半を占領下においたのです。モロッコとは異なるアイデンティティをもつ西サハラの人びと(=サハラーウィ)は独立派組織、ポリサリオ戦線に結集し、1976年には「サハラ・アラブ民主共和国」の樹立を宣言しました。共和国は40ヶ国以上から国家承認され、アフリカ連合の正式加盟国となっています。現地ではモロッコの秘密警察や軍が住民を監視し、逮捕、拷問、投獄など深刻な人権侵害が起きています。また、多くのサハラーウィはアルジェリアの難民キャンプに暮らし、祖国に戻ることができません。

 西サハラは国連が規定した非自治地域であり、そこでの自決権行使は国連の重要課題です。1991年、国連の仲介で、ポリサリオ戦線とモロッコは停戦と住民投票の実施に合意しましたそこで国連は独立か否かを決定する住民投票実施のための派遣団を設置しましたが、モロッコがすでに自国の領土だとしてそれをを妨害しているため、住民投票はまだ実施されていません。国連が約束した住民投票は28年間、宙に浮いたままなのです。

 西サハラは世界的な燐鉱石の産地であり、豊かな漁場を持っています。モロッコはそれらの資源を自国のものとして輸出し、利益を上げています。西サハラで獲れたタコはモロッコ産として輸出され、それは日本にも来ています。一方で、サハラーウィは占領下で脇に追いやられ、就職等で差別的待遇を受け、発展から取り残されているのです。

 西サハラの問題は日本にいる私たちとも繋がっています。外国占領下で自由を奪われ、資源を搾取されるサハラーウィたちはどう闘っているのか。また、国際社は西サハラ問題をどう解決しようとしているのか。西サハラを支援することの意味は何か。西サハラについての著作があり、北アフリカを研究してきた米国の専門家に話を聞きます。
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講演内容
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講演は、西サハラの紛争の「膠着」状態に焦点をあて、それをローカルレベル(モロッコ、ポリサリオ、アルジェリア)、地域レベル(中東北アフリカ、アフリカ連合)、国際レベル(冷戦から対テロ戦争へ)の各レベルの分析を通じて、重層的に明らかにします。西サハラの人びと(サハラーウィ)はグローバル政治の文脈の変化に応じて、戦略を変化させてきました。特に米国のグローバル戦略の変化は大きな影響を及ぼしています。例えば、米国にも連帯運動が存在しますが、ヨーロッパだと左派勢力が西サハラの支援運動を支えているのに対し、米国ではキリスト教右派(保守派)と近い福音派教が熱心なのです。彼らは強い反国連感情をもっています。これはポリサリオ戦線が米国でとってきた「南スーダン」型戦略と関係しているのです。
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★スピーカー
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ジェイコブ・マンディ(Jacob Mundy)さんは米ニューヨーク州ハミルトンにあるコルゲート大学で平和紛争学を教える准教授。2010年英エクスター大学で博士号取得。専門は安全保障論、政治経済学、北アフリカ(西サハラ、リビア、アルジェリア、モロッコ)。編著書にWestern Sahara: War, Nationalism and Conflict Irresolution(Stephen Zunesと共著、2011)、The Post-Conflict Environment: Investigation and Critique (Daniel B. Monkと共編、2014)、Imaginative Geographics: Conflict Science, Conflict Management, Antipolitics (2015)、Libya (2018)がある。また、論文に、”Perfroming the Nation, Prefiguring the State: The Western Saharan Refugees Thirty Years Later”, Journal of Modern African Studies 45 (2), June 2007.などがある。
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★西サハラ友の
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 2019年6月に市民が設立したで、西サハラの人びとが平和のうちに暮らせることを願い、国際社が約束した非植民地化のプロセスが前に進むよう、各方面に働きかけることを目的としています。世界中に西サハラの人びとを支援する活動があり、それらと連携し、西サハラの友の輪を広げていきたいと考えています。