【C20国際保健報告2】メディア懇談会を開催

4月19日、東京都霞が関のプレスセンタービル9階の日本記者クラブ会見場にて、メディア懇談会「G20大阪サミットに向けた国際保健政策に関する世界市民の提言」を(公財)ジョイセフとの共催、(公財)日本国際交流センターの協力を得て開催しました。20人以上のメディア関連の方々にご参加いただき、4月21日~23日にかけて開催されたCivil 20 (C20※)で発表された市民社会からの提言書「ポリシー・パック」のうち、国際保健に関する提言の内容を具体的に伝え、世界の現実から見た「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」のあるべき姿や世界レベルで深刻化する高齢化に伴う疾病や生活習慣病、薬剤耐性問題の現実などについて提起しました。

冒頭に当会の稲場雅紀さんよりC20とは何か、またポリシー・パック作成の経緯などについて説明を行い、G20で日本政府はデジタル経済と並んで国際保健における課題解決を重視していること、したがって、この分野の市民社会からの要望も重要であることが指摘されました。

エチオピア出身でケニア在住のデスタ・ラケウさん(アフリカ医療・研究財団)は、少なくとも世界の半分の人びとは今も最低限必要な医療サービスすら保障されていないこと、医療費の自己負担によって極度の貧困状態に陥っている人が1億人以上いることなどを示し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジが今なぜ重要か、そして国やコミュニティの現状に沿ったユニバーサル・ヘルス・カバレッジの必要性を訴えました。

今回のG20で日本政府が国際保健の課題として新たに取り上げた高齢化社会への対応については、アルツハイマー病インターナショナルのクリス・リンチさん、認知症を考える家族の会の鷲巣典代さんが発表し、特に非感染性慢性疾患、栄養、認知症という3つの課題への取り組むが急務であると訴えました。

ウガンダ出身で現在アメリカのリザルツで活動するワイスワ・ンクワンガさんは、結核を中心とした薬剤耐性問題の現状を解説し、研究開発に対する資金供与の必要性を指摘しました。

ファシリテーターとして、セーブザチルドレン・ジャパンの堀江由美子さんにもご協力いただきました。

その他の登壇者の皆さまは以下のとおりです。

・カタリーナ・カルヴァホさん(国際家族計画連盟)
・サントシュ・クマール・ギリさん(コルカタ・リスタ)
・レイチェル・オンさん(グローバルファンドアドボケーツネットワークアジア太平洋)