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アフリカに関わる活動を行っているNGOのデータベースおよびアフリカのエイズ問題に関するニュース・情報データベースです。
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ケニア・エイズと共に生きる女性たちのネットワーク
<<KENWAのプロフィール>>


背景

ケニア・エイズと共に生きる女性達のネットワーク(通称:KENWA)は、人種、宗教、文化、社会的地位を問わず、HIVに感染した女性による感染した女性のための、草の根のコミュニティを基盤にした組織である。この組織は、お互いを物質的、心理的、精神的に助け合うために集まった5人のHIVに感染した女性の友人の小さなサポートグループとして1993年に始まった。サポートグループは、HIV/AIDSによってしばしば生み出される困難、差別、孤独、恐怖といったものに立ち向かう有効な戦略であった。

この5人の女性グループは、すぐに他のHIV感染をした女性たちが集う場所となった。会員は32人に増加し、更なる増加が見込まれた。これら癒しのための集まりが成功したことによって、1998年にはNGO登録を行うことが可能となった。残念ながら、設立者の一人は登録の以前に亡くなった。KENWAの会員数は現在1873人である。

KENWAのプロジェクト地域は、コロゴチョ(Korogocho)、マサレ(Mathare)、ソウェト(Soweto)、その他ナイロビのイーストランドの全ての都市スラムである。KENWAはニエリ(Nyeri)、モンバサ(Mombasa)、ムランガ(Murangユa)、ニアンダルア(Nyandarua)、キトゥイ(Kitui)、スィカ地区(ThiKa District)にもサポートグループを有している。

ターゲットグループ

KENWAのメンバーは女性中心である。多くは読み書きができないか十分ではない。これらの女性は、貧困線(平均日給0.5ドル)以下の極度の貧困状態に暮らしている。結果として、90%以上の女性が生計を立てるために商業的な性労働に頼っている。女性はHIV/AIDSに関して最も影響を受けやすい立場にある集団である。ケニアの女性、特にスラムに住む女性は、性的権利やリプロダクティブ・ライツに関して交渉ができない立場にある。このような関係から生まれた子供は、両親が死んでしまってしばしば孤児となる。ケニアにはおよそ100万人のエイズ遺児がいるとされる。そのうち4万人以上がコロゴチョ(Korogocho)に住んでいる。

KENWAには男性を含む、感染していないメンバーやボランティアも加わっている。

ケニアの人々の多くはHIV/AIDSに対して拒否反応や恐怖を示す一方で、十分な情報を知らされないままでいる。この状況に対して、KENWAはアドボカシーとロビー活動を通して、この状況に警鐘を鳴らそうとしている。

目的

KENWAの目的は、HIV/AIDSと共に生きる女性の生活の質を改善すること、生活、ケア、彼らの子供を含む将来に責任を持つことを目的としている。

目標

●HIV/AIDSと共に生きる女性たちや子供たちの人権を守り、啓発を行う。就労差別・社会的・文化的・精神的な差別に対して闘い、教育に関するサポート・サービスを提供する。

  • HIVに感染したり影響を受けている孤児へのサポート
  • 所得向上のための活動を通して、経済的に自立できるよう女性の経済的な啓発
  • 効率的で実効的なボランティア業務を提供するためのメンバーの能力向上

KENWAは、HIVに感染し、もしくは影響を受けた、これらの女性のニーズに第一に対応しようと模索している。これらのニーズには、彼女たちの人生に全面的に貢献すること、福祉、経済的なエンパワーメント、ヘルスケア、アドボカシー、自らの尊厳を守り権利について知るといったことも含んでいる。

KENWAのプログラム

KENWAは、以下のプログラムを通じて、ニーズに対して取り組もうとしている。

  • ケアとサポート。ホーム・ベースド・ケアや家庭訪問、病院訪問、カウンセリングなどである(一対一のものとグループセラピーがある)。
  • コミュニティの動機付けとアドボカシー。スラムとナイロビ周辺でHIV/AIDSの啓発キャンペーンを実行している。KENWAは、「ケニア・必須医薬品へのアクセスを求める連合」 (the Kenya Coalition of Access to Essential Medicines)のメンバーでもある。
  • 未亡人や孤児のサポート(緊急救援)。慈善活動を行っているシルス=マイナ氏(Mr.Cyrus Maina)地区長官の事務所を通した政府からの救援物資を媒介している。
  • ユースプログラム。人形劇、劇、歌や詩を通した活動に若者が参加する。
  • 奉仕活動を通じて、HIV/AIDSと共に生きる人々の体験を訓練をつんだメンバーが共有する。情報交換、教育、コミュニケーションなどが行われる。予防プログラムにとても大きなインパクトを持つ活動である。
  • 孤児のサポート。孤児のためのプログラムやニーズ調査のアセスメントが行われる。そしてサポートが提供される。孤児のための信託基金が教育や職業トレーニング、物質的な救援、ヘルスケア、シェルターや法的なアドバイスが実施している。私たちは2001年11月24日に孤児のための基金立ち上げに向けた活動を開始した。

資金源

  • パスファインダー・インターナショナル(Pathfinder International)
  • 救援と発展のためのカトリック機構(CORDAID:Catholic Organization for Relief and Development)
  • ファミリー・ヘルス・インターナショナル(Family Health International)
  • 国際家族計画連盟 (International Planned Parenthood Federation)

他にも

  • ケニア・バークレー銀行(Barclays BanK of Kenya Ltd)
  • メアリー・ジェームズ(Mrs. Mary James, 英国高等弁務官夫人)
  • 慈善活動家「サイディア女性グループ」は偉大な精神的支援を与えてくれている。また、そのほかの事前活動家たちも私たちと連携している。
  • 会費、教育活動への報酬

業績

  • ホーム・ベースド・ケア・ワーカー41人を訓練。(去年)
  • カウンセラー27人を訓練。(去年)
  • 大戦士勲章(the Order of the Grand Warrior)受賞。HIV/AIDSに対して戦う感染した女性に関するKENWAの努力を認められ、大統領から勲章受賞。
  • パンガーニ・ドロップ・イン・センターに、十分な設備が整ったクリニック設置。
  • ナイロビ地区長官シルス=マイナ氏を通じた政府からの強力なサポート
  • 「グローバル・ストラテジー」 (Grobal Strategies)からのサポート
  • 地区AIDS管理委員会と選挙区AIDS管理委員会に代表派遣。KENWA事務局長、アスンタ・ワグラAsunta Waguraが出席。
  • 救援と発展のためのカトリック機構を通して、トータル57,479人のクライアントと接する。男性、女性、子供の割合は、7:4:3である。50,000人の目標を7,479人超える。

成功に貢献した要因

HIV/AIDSを扱う組織としてKENWAが成功したのには以下の要因がある。

  • HIVに感染した女性によりKENWAのメンバーが構成されていること
  • メンバーが新たなHIV感染の予防に深く関与していること
  • メンバーが啓発され、そして自信に満ちていること。HIV/AIDSに対する深く関与していること。HIV感染に関わらず、ウイルスを拡大するのではなく、打ち勝つために努力していること。
  • 決定と計画において、地域社会の構造を取り込んだこと。このことがその後の活動の前提を作った。
  • 周りの社会の人々にとって本当の人生のモデルとなることで希望を与えた。
  • HIV感染をしていることを自主的に公表したこと。そのことによって、メンバーに対して好意的な理解と寛容な応対が行われることとなった。
  • メンバーが物怖じしない態度でいたことで、エイズに対する誤解が解かれ、他の感染者に死ぬというよりも生きるという点に焦点を当てることとなった。
  • ドナー、友人、慈善活動家や政府からの寛容なサポート

阻害要因

KENWAは成功したにも関わらず、主として資金不足によりプログラム遂行に関していくつかの困難に直面し続けている。政府によって国家的な災害と宣言された惨害について取り組む組織として、KENWAはメンバーや地域社会一般へのサービスの適切な供給を妨げている要因を以下のように特定している。

  • 日々メンバーが増加する事で、かつてないほど高まった業務への需要増加に対応するため、カウンセラー、ホームベーストケアを行う人間、地域社会の保健に関心を持つ人々をさらに訓練する必要が高まっている。この業務対象はメンバーだけに限られない。地域社会の他のメンバーは、41人の地域社会における保健従事者の尽力により利益を得ている。
  • メンバーの多くはスラムで悲惨な貧困の下に置かれている。ここにホームベースドケアの大きな阻害要因がある。ケアを行う人々は、家庭訪問の際に、貧困と直面する。カウンセリングやホームベーストケアは、十分に実行されていない。寝たきりの病人は石けん、水、タオルなど基本的な衛生必需品を得ることができていない。最大の課題は食料不足である。2日間以上何も食べていない患者はエイズに関するケアへの興味を失う。むしろ食料を必要とするのである。
  • KENWAはパスファインダー・インターナショナルと共に、2001年4月、パンガーニ・ドロップ・イン・センターにクリニックを建設した。KENWAはこのクリニックが、療養にかかわるいくつかの問題を軽減したことに謝意を表明する。一方、組織は現在基本的な薬の供給不足に直面している。クリニックはHIV/AIDSによって起こされる日和見感染への治療を提供する。
  • クリニックがあるにも関わらず、衰弱してクリニックを訪問することさえできない人々もいる。KENWAのクリニックのケアの改善ややより多くの地域社会におけるメンバーに(医療を)もたらすために、移動式のクリニックがとても重要である。これによって、KENWAは家や家の近くでのサービスを受けるためのサービスを提供することが可能となる。
  • 予防戦略の過程の中で、KENWAにとって一番の敵は貧困である。KENWAは、所得向上活動(IGAs:Income Generating Activities)によってこの問題を解決しようとしている。しかし、成果は芳しくない。なぜなら最近の地域活動は、メンバーが拠出する額が少なく堂々巡りに終わっているからである。KENWAには、かご編みやビーズ、刺繍など、実効性のある結果重視の所得向上のための活動を行うための資金がない。

未来への道のり

KENWAの直面する阻害要因にも関らず、メンバーはとても強固で積極的な態度で臨んでいる。KENWAの理念と一致する積極的な生き方を信じているからである。KENWAは、教育と予防プログラムを通して、この国のすべての人を動機付け、この国の全ての人々が、HIV/AIDSが個人的な問題ではなく、集団的な問題であることを受け入れるようになることを目指している。つまり個人、慈善活動家、組織の人々からの(物質的、技術的両面の)サポートを必要としている。この観点から、KENWAは、自信をもって以下のことを言うことができる。「HIV/AIDSへの戦いはうまくいっている。」

しかし、KENWAはこのことを以下の要素が達せられることによってのみ為し得ると考える。

  1. 政府、教会、学校、家庭、そして都市、地方地域を含めたすべてのレベルにおいて地域社会が敏感になること。
  2. 全ての人々が、その感染にかかわらず、この問題が全ての人々に影響を与えるということを受け入れること。全ての人々がAIDSを阻止するために何らかの役割を果たすこと。感染していなくともすべての人々が影響を受けているのであるから。
  3. すでに感染した人々に後ろ指を指すのではなく、救いの手を差し伸べること。エイズと共に生きる人々(PLWHAs:People living with AIDS))のスティグマを取り除き、HIV/AIDSに人間の顔を与え、HIV/AIDSに関わる恐怖と無理解を取り除くこと。

KENWA、ケニア・エイズと共に生きる女性達のネットワークは、HIV/AIDSに対して戦う。毎日AIDSを感じ、その中で暮らしているからである。そして全ての当事者の協力と共に、KENWAは強力に、この問題は時間と共に解決されるであろうこと、その変化を私たち自身が感じ取ることができるであろうことを信じている。

【付記】

KENWAは2003年より世界エイズ・結核・マラリア対策基金の資金提供を受けて、ドロップ・イン・センターを運営するなど活動を拡大・強化しています。

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