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モザンビーク:抗レトロウイルス薬計画

マプト 11月19日(PLUSNEWS)

「国境なき医師団」(MSF)は、モザンビーク政府と共同で、北部のテテと首都のマプトの一部のHIV陽性者グループに無料の抗レトロウイルス薬(ARV)を供給する5年間のパイロット計画の立ち上げを計画している。

この計画は、12月中に開始され、1年目はマプトで350人、テテで350人を対象とする。段階的に対象者を増やして、2年目の終わりには1500人になる予定だ。

計画を実施するに必要な費用は未だはっきりしない。なぜなら、適正価格と方法をめぐる議論が継続中だからある。しかし、MSFのマルク・ビオットは、治療とモニタリングで一人当たり最大月60USドルかかると見積もっている。

3剤併用療法は、1日2錠の錠剤を飲むだけである。ビオットは、治療は「多くの副作用を」伴わないが、患者の腎臓と血中毒性は、3〜4カ月ごとにチェックされることになる、と語った。

安いARVが入手できる

MSFの計画は、先月に世界保健機関の認証を受けたインドの製薬会社が、モザンビークの製薬会社に安いジェネリック薬を供給するとの発表を受けたものである。

最貧国の一つであるモザンビークは世界でも最もHIV感染率が高い国の一つで、公式には12.2%である。

「(ジェネリック薬供給の)発表は驚きだった。」とマプトに活動拠点を持つHIV陽性者団体キンドリムカ(Kindlimuka)のアーリンド・フェルナンデス総裁は語った。「正しい方向へ歩んでいる。しかし、私や350人近くのメンバーの大半は、この薬を入手することができない。」と5年前に病気になり、HIV陽性であると判明したフェルナンデスは語った。

新しい3剤併用療法用のジェネリック薬は月に80USドルかかり、モザンビークで普通に働く人の大半が一月に稼ぐ金額のおよそ2倍である。HIV陽性者の大半は貧しく、インフォーマルセクターや自給的な農業に従事しており、HIV/AIDSにともなう日和見感染症に対する良質の治療を受ける機会すら限定されている。

しかし、解決策ではないが、HIV陽性の人たちに希望をもたらすことができるので、新しいジェネリック薬が入手できることに興奮している、とビオットは語った。

「1年前には公共部門は薬の供給に反対したが、今では保健省の人々が、私たちがこのような値段で薬を供給できると語っているのを、目の当たりにすることができる。保健省の人びとも対応できると感じており、モザンビークにおいて(薬の供給が)非現実的でも実現できないとも思っていない、ということです。保健省が購入しなくてはならないにしても、安い価格が保証されているのです。公共システムを通じて、商業的利益抜きで薬は売られることになります。」とビオットは語った。

MSFの治療計画を整える

MSFのプログラムは、計画にとって適切な人たちに対しARVを無料で提供することになっている。ビオットは難しい決定、とりわけ誰を計画に加えるのが適切なのか、が行われなければならないことを認めた。

州の保健部門の代表、カウンセラー、看護師と医師で構成される選定委員会が候補となる患者を選出するために設けられる、ビオットは語った。第一の判断基準は医学的なものである。候補者は第4段階で、免疫やCD4細胞数がとても少なく、すでにエイズと関連ある病気にかかっていることである。

参加者は、必要に応じて、過去に他の治療を受けるにあたって治療指示にきちんと従ったことを、示さなければならない。例えば、結核を発病したことのある人は、全ての治療過程で用いられた錠剤を服用し、その規定を守ることについて協力的であたことを求められる。

「全ての(薬を必要とする)人たちに提供できないことは不幸な現実だ。」とビオットは語った。ビオットは5年後に計画をやめることは「困難だ」とも付け加えた。

だが、ビオットは、計画が「学習段階であり、他のパートナーが全国で引き受けて拡大し、しかもドナーを納得させることができるし、実現可能ではないといいわけをする必要もなくなる」だろうと期待している。

「モザンビークでエイズ治療について何かすることは、医療の直接的な改善を意味する。エイズは、最終的には現実の問題に取り組む機会であり、医療部門の資金投入によって完璧になる」。ビオットは、途上国が債務を返済し、社会部門の民営化への圧力にさらされていることを批判した。「HIV感染が拡大し、人々が早死にし、経済が崩壊し、人々が今以上の治療を求めたら、債務返済という論理を守ることは出来ない。」

テテのMSFで800人ほどのエイズ患者を診ているヴィール・ヒュイスト内科医は付け加えた。「ARVがないために、私は何人もの患者を亡くした。彼らはARVの存在を知っていたがお金がなかった。」

「ARVを受け取る人たちによって(医者が)忙しくなるということは誤解である。私は隔週で第4段階(病気の最終段階にあり、計画によってARVを受け取る資格のある人)にある人たちを診ていた。まもなく彼らは病状が回復し、違う病気にかかる。」とヒュイスト内科医は語った。

「もしARV計画を始めるなら、開始当初に多くの仕事があることは間違いない。治療指示に従っているかどうかをチェックし、病理検査を行い、多くのカウンセリングを行わなければならない。しかし、一端落ち着けば、実に頼りになる。しかし、たいてい年3〜4回は診ることになるが、隔週ごとに診るのとは大違いである。」とヒュイスト内科医は語った。

懐疑的な人たちの見解

それよりARVを供給することは、大半の人たちが単なる軽い病気できちんとした治療を受けられないような貧しい国々では役に立たないという人たちがいる。非識字率が40%を越え、特に田舎でHIVの認識レベルが疑わしい。人口のたった40%しか保健サービスにアクセスできない。多くの人が住む田舎では、保健設備は少なく、ごくまれである。田舎の人口の70%が最も近くの保健施設から1時間以上もかかる。

過去11年間、モザンビークで活動してきた開業医であるムハンマド・オルモー医師は、全国規模でARVを提供することの実用性に懐疑的である。「これは非常に複雑な問題だ。」とオルモー医師は語った。「モザンビークはとても多くの問題をかかえており、エイズ危機はその一つでしかない。」

「どれだけ多くの医薬品を持ってくることができるか?それをどれだけの人に提供できるか?われわれはワンオフのワクチンについて語っているのではない。人が生き続ける間、定期的にこの医薬品を提供する必要がある。田舎に住む人たちの意識のレベルはどんなものか?そこに多くの責任があるのだ。予防以外に集中して取り組むべきことの第一は、当分の間HIV母子感染(MTCT)であると思っている。我々がどうにかコントロールできることの一つである。」

今年、モザンビークでHIV母子感染予防パイロット計画は始まった。しかし、過去数年間実際に推進されてきたのは、予防手段に関することであった。HIV陽性者へのさらなる支援への取り組みで、積極的生活計画といわれるHIVに感染した人たちを対象とした「社会的教育」計画がモザンビーク全土で導入された。

この計画は、ARVを手に入れることができない人たちが、どのようにして薬に頼ることなく積極的に生きることができるかという情報、一つには良い栄養状態、を含んでいる。

現時点における無料のARVの大量導入は、人々が治療に応じない危険性だけでなく、薬品に耐性のあるウイルスを生むことがあるといった多くの理由から、非常に危険であるとオルモー医師は強く感じている。

抵抗力のあるウイルスを生むことは問題になりうることにビオットは同意した。「ゆっくりと事を進めなければならない。看護師や医師達は、患者の助けに応じるのに最善な人たちではないかもしれない。最適なのは患者自身とキンディムカ(Kindlimuka)のような患者の支援団体だろう。こういった人たちは現地語や現地の文化を知っているため必要不可欠である。

同様のARV計画が南ア、ウガンダ、マラウイの貧しい地域で成功裏に立ち上げられた。

「HIV陽性者はたんに医薬品を受け取る乞食ではない。彼らは、道具や自分自身や他人を世話するための知識が得られる限り、信頼できる人たちである。」とビオットは付け加えた。

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