Homeへ戻る特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会:Africa Japan Forum

アフリカに関わる活動を行っているNGOのデータベースおよびアフリカのエイズ問題に関するニュース・情報データベースです。
収録されたデータ更新の連絡、最新情報の紹介をAJF事務局あてにお願いします。
【2017年3月】アフリカに関わる活動を行っているNGOのデータベースを順次、更新しています。


AJFの活動

あなたの寄付がAJFの活動強化につながります
AJFへの寄付について
アフリカで活動するNGO一覧:
感染症研究会:
アフリカ関連情報(生存学ウェブサイト)

ピーター・ピオット事務局長によるスピーチ

第14回国際エイズ会議開会式における国連エイズ合同計画ピーター・ピオット事務局長によるスピーチ(2002年7月7日、スペイン王国カタルーニャ自治州バルセローナ市にて)

インファンタ・エレーナ王妃、カタルーニャ自治州首相、閣僚の皆さん、親愛なる友人たち。この感染症の20年の歴史の中で、私たち一人一人が苦痛の記憶に耐えてきた。しかし、この会議の始まりにおいて、私たちは、次なる闘いの舞台、約束が果たされるところの舞台へと自らを導くために、私たちの共同の遺産である勇気を引き出そうと思う。コフィ・アナン国連事務総長は、以下のメッセージを送り届けるよう私に依頼した。

この会議は、世界でもっともすぐれたAIDSに関わる思索家たち、もっとも決然とした政策決定者たち、もっとも強力な活動家たちが一同に集って行われるものである。私は、あなたがたが、この惑星のあらゆるコミュニティに対して、それぞれの国のあらゆる指導者たちに対して、あなたがたのビジョンがもつ力を向けることを望む。また私は、あなたがたと合流し、この感染症への対策を緊急の、包括的な、そして断固としたものとして確実に実行するために最大限の努力を払う。コフィ・アナンはAIDSを一身上の優先事項としている。それは、ここに出席している、国家レベルのエイズ対策を直接統括している30人の政府首脳たちも同じである。またそれは、ここに出席している国家元首、政府首班、そして数多くの大臣たちも同じである。彼らの参加は、新しい時代、すなわちAIDSがグローバルな政治的課題となる時代の徴であるといえる。これは、疑いなく進歩の徴である。これまでのいかなる時よりも多くの資金が、AIDSに投入されている:1998年の6倍以上もの資金が、途上国で使われている。これまでのいかなる時よりも多くの登場人物が存在する。AIDSの先駆者はすなわちゲイ男性たちであったが、いまやますます多くの他の集団が彼らに合流している。ロシア正教会の総主教が、またダイムラー・クライスラーの最高経営責任者が、AIDSについて討論するために私に会うなどと、誰が想像し得ただろうか。アフリカの国々の指導者たちの会議が、AIDSと闘うのでなくなぜ戦争を起こすのか、という一人の子どもの問いかけによって混乱するなどと、誰が想像し得ただろうか。

しかし、これはほんの始まりに過ぎない。AIDSの流行が、いまだ初期段階にある、ということは今や明らかである。また私たちの反撃が、いまだ初期段階にあるということも同様に明らかである。この闘争に志願する準備はできているか?政治的な舞台、実践する力と文言こそが戦いの対象となるこの舞台上の戦列に、志願する準備はできているか?

約束はすでに作られた。今や、それらは果たされなければならない。昨年の国連AIDS特別総会において、また数え切れないほどの首脳会議において、諸政府=すべての政府が、指導力を発揮することを約束した。製薬産業は、途上国で適切な価格において入手可能なAIDS薬を作ることを約束した。科学者と公衆衛生の担当者たちは、ただただ補助金や学会発表のためでなく、現実の要求が存在する場所において働くことを約束した。そしてすべての親たちは子どもたちに対して約束した、私は子どもたちを守ると。私は子どもたちが自分の身を守ることができるように、十分な知識と支援を与えると。約束を踏みにじれば、私たちはAIDSとの闘いに敗北する。

世界の指導者たちよ、銘記せよ、勝利は可能だと。ますます多くの途上国において行われてきた予防の努力は、HIV感染を有意に減少させることが可能であるということを明らかに示している。抗レトロウィルス治療は、金持ちの国家群において、AIDSによる死者数を激減させた。ブラジルは、他のどの地域においても、同じことが可能だということを示している。ならばなぜ、20年間がたったにもかかわらず、この流行病は劇的に増大し続けているのか?ならばなぜ、アフリカにおいてわずか3万人だけが、その100倍もの人々がそれを必要としているときに、抗レトロウィルス治療を受けることが出来るのか?ならばなぜ、母子感染がほぼ完全に防げるというのに、75万人もの赤ん坊が、HIVをもって生まれてくるのか?この問いへの回答は、権力と優先順位の中に位置している。だから、私たちの側にあるものを今、明らかにしよう。予防と治療とは、相互補完するものであり、競合するものではない。予防は将来を保障し、治療は現実の生命と資金とを保障する。他国の軍隊によって侵略されたときに、数人の専門家が、将来の侵略に備えて投資する方が安上がりだ、という議論をしているからといって、侵略者と闘うことを放棄する国家はありえない。

エイズに関しても、それは同じである。今日の生命と明日の生命とをはかりにかけるのは無意味である。そして、ステファノ(訳注:ステファノ・ヴェラ国際エイズ学会会長のこと。本会議開会式においてピオット氏の前に発言した)の述べたことを繰り返せば、将来の生活の質は、今日の生活の質にかかっている。世界のどの場所においても、治療は技術的に実行可能である。インフラストラクチャーの欠如すら、言い訳にはならない。私は保健に関するインフラストラクチャーがその能力を使い果たしてしまったためにAIDS治療を行うことが出来ない、という場所を、世界の中で一つとして知らない。障壁は知識にあるのではない。それは政治的な意志にあるのである。

一年に100億ドル、一年に100億ユーロ。これがこの流行病に必要な最小限の資金的対応である。それは、今日投入できる資金額の三倍である。政府、事業者、市民、そして新しい世界基金(注:「エイズ・結核・マラリアと闘う世界基金」GFATM のこと)はこの目標を越えること、自らの負担分の積み上げを開始することが必要である。

世界は、サハラ以南のアフリカがAIDSによって埋め尽くされていくのを、ただ傍観していた。

もう、たくさんだ。

私たちは、他の大陸が同じ歴史を繰り返すのを、消極的な傍観者として黙ってみていることはできない。また、私たちが、この流行病による惨害を乗り越えようとするアフリカの試みを、失敗に追い込むことは許されない。この流行病に対する持続的な勝利のためには、私たちはAIDSを、世界秩序を形作る、そして単なる科学と旧来の公衆衛生を乗り越えた世界を形作る政治的な計画の俎上に載せなければならない。国際的な貿易交渉の如何は、AIDS治療において、数多くの国々の国家によるAIDS治療の計画に勝るとも劣らない大きな違いを生み出すであろう。途上国で資金運用を行っている国際的な公共セクターは、AIDSに対して投入される資金額が膨張することに対して、これを阻止しようとしてはならない。HIVの重荷をとくに多く背負っている中所得国、たとえばボツワナに対しては、これらの国々が開発されていない状態に戻ることがないように、援助と借款においてもっとも優遇された措置を受け、利益を得るようにしなければならない。それは国内総生産の側面だけのことではない:生命はより重大なものである。全ての人々に対する教育を実現することは、この流行病の蔓延に日を注いでいる一般的な不平等という課題に対して取り組むための第一段階として必須のものである。前進するのは今だ。AIDSに関する契約を守る指導者たちは、信頼と共に報酬を受けることになるだろう。そして、契約を破る者は、自らの職を失い、約束を守る者に取って代わられることになるだろう。

(国連エイズ特別総会の)コミットメントに関する宣言で定められた契約を果たす最初の期限は、来年、2003年である。この会議がバンコクにおいて再び召集されるとき、私たちは誰が約束を果たしたかを知ることになるだろう。バンコク(訳注:2004年にバンコクで開催される予定の第15回国際エイズ会議のこと)は、説明責任のための時間となるだろう。私たちは、契約について再検討するために、バルセローナに来たのではない。私たちがここにいるのは、リーダーシップに火をつけ、コミットメントを維持するためなのだ。

私たちは、スティグマに対して仮借なき闘いを挑まなければならない。これに再検討の余地はない。

私たちは、HIVワクチンを開発するための協力を強化しなければならない。これに再検討の余地はない。

私たちは、予防と治療の両方を、可能な限り行わなければならない。これに再検討の余地はない。

私たちは100億ドル(訳注:世界のAIDS対策において最低限必要とされる年間金額のこと)を生み出さなければならない。これに再検討の余地はない。

私たちは、権力と闘い、世間一般の通念を転覆することによって、AIDSとの闘いへの勝利を達成してきた。今こそ、より多くの情熱を傾け、袖をまくり、人々のために働くべき時だ。これこそ私たちの契約であり、私たちはこの契約を守らねばならない。これに再検討の余地はない。

静聴に感謝する。

▲このページのTOPへ

特定非営利活動法人アフリカ日本協議会 (Africa Japan Forum)

〒110-0015 東京都台東区東上野 1-20-6 丸幸ビル3階
TEL:03-3834-6902 FAX:03-3834-6903 E-mail:info@ajf.gr.jp

Englishプライバシー・ポリシーサイトマップお問い合わせ
Copyright© Africa Japan Forum. All Rights Reserved.